久しぶりに友人や元同僚と会う時に必ず交わされる会話が、「 今 何してる?」 です。
同世代の人たちはほとんど定年退職しています。彼らは今何をしているかというと
1.同じ会社で再雇用された。
2, 定年後、会社から紹介された会社に転職した
3.様々なルートを使って再就職した。
4.個人事業主、自営業として独立した。
5.自適 (仕事をせず思いのまま過ごしている) などです。
こうして見ると定年後も様々な形で暮らしているということがわかります。
「今 何してる?」という問いかけは、上記のいずれのタイプの人からも発せられます。
私は今、こういう状態であるけれど、他の人は何をしているのだろうということは、
誰しもが気になっていることなのでしょう。
何等かの仕事をされている人の場合は、今の仕事で良いのかという疑問や、他の人がどんな仕事についているかが気になります。
これから仕事を探そうとしている人であれば、どのような仕事が良いのかを見極めてから、仕事を探したいという思いがあるでしょう。
思いのまま過ごしている人であれば、今後もこのままでやっていけるのかとか、他の人が私をどのように見ているのかということが気になります。
昔は、通信手段が手紙か電話しかなかったのですが、今はメールや SNS などで気軽に尋ねることができるようになりました。 上記の人が抱えている悩みは、
1.再雇用の人 仕事は、ほぼ同じであるが、給与は6割程度になった。
2 転職した人 収入は若干減り、今の仕事を継続できるか不安
3 再就職 収入はまあまあだが、思い描いた仕事とギャップがある
4 個人事業主、自営業 軌道に乗るまで時間がかかりそう。収入面にも不安がある
5 自適 何もしないということで、これから先も割り切っていけるか
自適の場合は、趣味やボランティアに高じている方が多いので、継続の可否については、ほとんど気にはされていないものと思われます。
いずれの立場においても、今の状況になんらかの疑問や悩みを抱えているのは、間違いないでしょう。自適の人を除いては、この年令になって、なぜこんなことで悩まなくてはいけないのかとため息をつく方も多いのではないかと思います。
「定年後は、楽しいことをすればよい」と本には書いてありますが、あなたが思い描く楽しいことの理想と現実の間には、溝があります。溝は、簡単には埋まりません。埋めるには、時間もかかることでしょう。しかし、溝を埋めるためには、少しづつ、出来ることから、良くなるよう、理想に近付くように、進めていくことが、やはり最短の方法ではないかと思います。
多くの方に「今、何してる?」と問いかけ、なんらかの返答をもとに、自分自身に置き換えて、考えてみる。自分に合いそうであれば、少しやってみる。自分に合いそうでなかったら、別の人の話を聞いて、別の事をやってみる。
このようなことを繰り返しながら、自分自身で試してみて、行けそうであれば、継続し、ダメであれば、他の方法を探す。いついつまでにやらなければならないというゴールはありませんし、期限もありません。楽しみながら、気楽に取り組み、おもしろそうであれば、真剣に取り組んでみる。進めていくうちに、あなたのやりたいことや、目指すものが見えてくるはずです。
それは、他の人がやっているからとか、今はやっているからといったものではありません。あなたが、やりたいと思っていた、または、やりたいと気付いたことなのです。自分自身の気持ちに正直に、楽しみをもって取り組むことにより、見えてきます。
「今なにしてる?」 同年代の人ではなくても、先輩や、後輩から聞いてくることがあるかもしれません。尋ねた人は、答えは持っているけれど、あなたの同意や意見が欲しいのかもしれません。答えが欲しいのかもしれません。答えが見つからないのは、探す方法がわからないのか、探していないのか、気が付かないのか、見過ごしているのか。
こういった場合には、あなたの何気ない一言が解決への糸口になるかもしれないのです。相手の相談に乗ることにより、あなた自身の問題の解決につながるかもしれません。