三宅宏さんが書かれた「世界はマーケティングでできている」
この本は、マーケティングというビジネスの本質を書いたものです。
と言っても、マーケティングがなんであるのか、よくわからない方が多いのではないでしょうか。
簡単に言うと、お客様が何を望んでいるかを考え、それ以上のことをお客様に提供すること。いわゆる商売繁盛学について書かれているのです。
マーケティングの三原則や、横串原理などの難しい理論についても、古今東西の逸話を豊富に取り入れて、楽しく読めるものになっています。
「マーケティングは、米国よりも250年も早く、江戸初期の日本で生まれた」と
経営学の父、ピータードラッカーは言っているように、江戸時代の商人も無意識に
実践していました。
読みところは、第6章のシンマーケ マーケティングの新潮流と江戸老舗マーケティングの項です。「 価値の創出方法を変革して、その領域で革命をもたらすこと」 というイノベーションについて熱く語っています。
江戸は徳川家康が、ほぼゼロから作り出した城下町ですが、その時代の人々もあらゆる状況の中で、イノベーションに取り組み、成功しました。
その成功談からは、現代のビジネスに応用できるノウハウが伺えます。
マーケティングを知らずに、ビジネスを語るなかれということを学びました。