拙著「楽しさと生きがいを手に入れる定年顧問」
おかげさまで、多くの方から予約をいただいております
今回は、私が定年後、顧問になった経緯をお話しします。
私は、60才で定年退職後、 複数の企業に、再就職、転職を繰り返していました。
63才で転職した企業では、特に定年という定めはなかったので、「働けるうちは働こう」という思いで、1年ごとに契約更新を行なっていました。
ところが、65歳を超えた頃から、肉体的、精神的に限界を感じ始めました。
肉体的には週5日の仕事がきつくなってきたことです。 精神的には、このままこの仕事をいつまで続けていけばいいのかという疑問と、定年後にやりたいと考えていたことが、なかなか叶えられない状況にあったということです。
仕事をすることで、経済的な不安はないのですが、肉体的、精神的な不安は高まってきました。
年金は既にもらっていましたが、所得がある程度を超えると、その分は減額されるという状況でした。 ですから、もらえる年金の金額としては、こんなに減額されるのか、という状況でした。
65歳になり、年金は全額もらえるようになったことと、社会人になって40年が経過したことを契機として、会社を辞めました。
始めは退職後に、雇用保険をもらって、半年間くらいの間に、 次のことを考えるつもりでいました。
ところが高齢者になると、給付金は毎月ではなく、1 回だけしかもらえないことがわかりました。
この時点で、半年くらいはのんびりという願いは叶わなくなりました。かといって、今まで通り週5日働くという選択をするつもりはありません。 働くのは年金で足りない金額を補う範囲で良いのではないか。 働く日数もなるべく少ない方が良いのではないか。できれば、週1日、多くても週2,3日程度で。 働く日数よりも休みの日数を多くしたいと考えたのです。しかし、私にもそんな都合の良い働き方があるというのは、わかりませんでした。
そんな私ですが、週に1日くらいの仕事を探しているうちに、なんとか、現在の社外顧問として働く
仕事を見つけることができました。
仕事を始めてみると、この仕事が肉体的、精神的、経済的に満足のいく仕事であることがわかったのです。肉体的には、週に1,2日間の勤務であり、負担が軽いこと。
精神的には、会社のしがらみといったわずらわしいことにはとらわれないことや、休みが十分にあり、やりたいと思っていたことを楽しむことができること。
経済的には、年金を補ってあまりある副収入があることです。
社外顧問は、定年後のシニアの仕事として、魅力のある働き方の一つではないかと思っています。しかし、働く側にとっても、採用する側にとっても、まだまだ認知度は低い状況です。
定年前後の時期に「これからどうしよう」とか「他の人は何をしているのだろう」といった自分探しをしておられる方、あるいはそういう状況になるかもしれないと悩んでおられる方が、たくさんいらっしゃいます。そういった方にとって、この本がなんらかのヒントになればと思っております。