定年顧問

楽しさと生きがいを手に入れる定年顧問

定年前後の心情の変化

定年前は、定年後の生活はどうなるんだろうと、いろいろ考える時間が増えてきます。

一番の問題は、やはりお金です。ほとんどの人は再雇用か転籍されるようです。

ですから、再雇用や転籍を前にして考えることは、

  • 再雇用、転籍後の収入はいくらになるのか、それで暮らしていけるのか、
  • 暮らしていくには、何を削らなければいけないか、足りなければ年金をもらうのか、
  • 再雇用の場合、1年ごとに収入の見直しが行われる。どれくらい減額されるのか、
  • 減っていった場合は、いつから年金を貰うのが最適か、などを考えます。

金銭的な面について、ほぼ内容が分かり、おおよそどうすればよいかが分かってきた段階になれば、ある程度落ち着いた気分で定年を迎えることになります。定年というひとつの区切りを迎えて穏やかな気持ちで過ごす日々を迎えると言えるでしょう。

しかし、定年後の心情は、これは人さまざま、悲喜こもごも、恵まれた人の割合は数えるほどしかないという現実に直面することになります。頭ではわかっていても、いざ自分がその立場になると、思いもかけぬ現実に次々と遭遇します。こんなはずではなかったと、後悔されている人が少なくありません。

これが現実だと納得するか、納得しないまま、こんなもんだと割り切って過ごすか。

こんな状態は続けられないと、他社への転職や起業を考えるか、様々な現実に向き合うことになります。

「お金のことさえ何とかなれば、あとは何とかなるだろう。」そういった少し楽観的過ぎる考え方は、見直さざるを得ない状況になることも出てきます。

こんなことなら、定年前にもっと定年後のことについて考えておくべきだった、準備が足りなかった、先輩の助言にもっと耳を傾けるべきだった、考え出すと反省する事しきりです。

しかし、もう定年を迎えているわけですから、時を巻き戻すわけにはいきません。現在の今の状況から、どうするかを考えるしかないのです。

幸いなことに、収入は十分とは言えないまでも、生活していく上ではなんとかなります。ですから、この時期こそ定年後の自分自身の生活をどのようにするかを考える最後の期間ともいえます。定年ではないが、定年後に向き合う現実の一部を経験しています。より現実的に今後のことを考えることができます。考える期間は、再雇用の終了まで数年間ありますので、時間は十分にあります。再雇用終了前でも、新しい生き方が見つかったら、1年ごとの再雇用契約終了時まで待つ必要はありません。新しいことを始めるのに、始める時期は関係ありません。いつでも良いのです。 この与えられた時間を大いに活用して、 再雇用終了後の自分のあり方について考えてみることをお勧めします。