60代も半ばを過ぎると、ほとんどの人は定年か、他の理由により、仕事をやめる場合が多い。
やっと自由になれる、あるいは今までできなかったとことをするとか、楽しい老後の生活が始まる。
似たような境遇の人たちが集まって、交わされる会話は、
「今何をされていますか」 とか、「どのように過ごされていますか」いう会話です。
お互いの今の状態を確認するための常套句と言えます。
大抵の人は、仕事をしていませんので、「無職です」とか、「自適」 ですとか、 「趣味の」などと答えています。 私が「顧問の仕事をしています。」 と答えると、返ってくる言葉が、
「仕事があって良かったですね」 である。
昨今、団塊の世代の方が、完全にリタイアされる時期が近づくにつれ、毎年200万人以上の人が、離職される時期が近づいている。多くの方が退職者されるのに伴い、高齢者でまだまだ働きたい人も増加することになる。働きたい人が増加しているため、シニアの仕事も、 応募者が増えて、競争が生じている。容易に仕事が見つからない状況になりつつある。シニアの仕事探しも激戦といえる。
「ちょっと、受けてみるか」 といった軽い気持ちで応募しても、予想以上の応募者に驚くことになる。公開直後でも「すでに、締め切りになりました」とか、「応募するには、経験が必要です」とか、応募自体のハードルが高くなっている案件もある。
またこれまでシニアの仕事と思われていた業種においても、40代 や 50代の人の応募が増加している。採用する側にとっても、 どうせ採用するなら、若い人の方が良いというのは、仕方がないことである。しかし、こういったこともシニアの仕事の競争率が高くなっている要因の一つでもある。
シニアの仕事については、そういった状況にあるため、「顧問の仕事をしています」 と答えると、 大抵の人は
「仕事があって、良かったですね」 とか、「どうやって、仕事を見つけたのですか?」 などとの答えが返ってくるのである。
顧問の仕事は、経験やノウハウの蓄積が必要である。ある程度以上の年令であることも要件の場合がある。高齢であることが支障にはならない、数少ない仕事が顧問の仕事である。
働く意欲があり、豊富な経験とスキルがある人は、もう少し、後輩のために貢献してほしい。
経験者求む!年齢不問、出勤日、報酬応談
このような採用情報が増えれば、「私は顧問をしています。」という人が増えるかもしれない。当然、「仕事があって、良かったですね」といわれる人も増加すると思う。